私のカナダ就労ビザ(LMIAサポート)取得までの流れ・所要期間(雇用主限定、ソフトウェアエンジニア)

こんにちは、ぱん@nappan23 です。この度カナダのLMIAの許可、そして3年の就労(ワーク)ビザを取得することができました。ワークビザはいわゆる雇用主限定ビザ、Closed Work Permitで、ポジションはSoftware developers and programmersです。

LMIA許可証とワークビザの取得にあたり、なかなかインターネット上に日本語で書かれた取得までの詳細なタイムライン・情報が見つからなかったのと、私は少し特殊な事情があって通常よりプロセスが長くかかったと思われるので、その特殊な事情も込みで私の事例を公開することで、のちに続く方々の参考に少しでもなればと思い公開します。

免責事項

このブログは単なる一個人のLMIA許可証とワークビザ取得までの経験のシェアです。当然ですが私はビザコンサルでもなんでもなく、情報の正確性は保証できません。また、申請を行った2022-2023年時点の情報であり、最新の情報を反映していないこともあります。情報はあくまで参考程度にとどめていただき、ご自身の手続きの際に質問疑問があった場合は必ず一次情報(カナダ政府のサイト)を確認するか、ご自身でコンサルに聞いていただければと思います。

------

LMIAとは

私はビザコンサルではないのでもし間違っていたら教えてほしいのだけど、LMIAについての説明がないと、この先の説明が分かりづらいかもしれないので、自分の理解でLMIAについての軽い説明を書いておく。

Labour Market Impact Assessmentの略で、ワークビザの取得のために必要になることがあるアセスメントの一種。よくLMIAとワークビザを混同する意見を見るし私自身もプロセスを進める前までは混同していたが、LMIAとワークビザは別物。その証拠にLMIAの期限とワークビザの期限は違う。

基本的にカナダ政府は外国人にワークビザを発行することによってカナダ人の雇用を脅かしたくないので、企業に対してカナダ人の雇用を優先にしてほしいと思っている。しかしローカルカナダ人を雇おうとする企業努力がされた上で、結果的に外国人を雇うしかない状況であると会社が証明し政府の許可が下りれば、外国人を雇うことが出来る。それがLMIAという評価プロセスであり、プロセスの中で雇用状況についての情報やそのビザ申請者についての情報を会社(あるいは会社のコンサル)が政府にシェアする。結果LMIAのポジティブ(当該外国人を雇うのが妥当だという判断のようなもの)が出たら、ワークビザの申請者はそのLMIAの許可証をワークビザの申請に使うことで、ビザ申請が降りるようになる(100%かどうかはわからないが、LMIAが降りてワークビザが降りずという話は今のところ聞いたことがないのでおそらくLMIAが出たら高い確率で降りるのではないだろうか)。

基本的にこのプロセスは求人を出したりする必要があるので、ワークビザ申請者のみで完結することはできず、会社に協力して貰う必要がある。

カナダ政府による説明ページはこちら:

What is a Labour Market Impact Assessment?

日本語でLMIAについて書かれた記事は少ないが、こちらは図解があって理解しやすいかも:

【2023年度】LMIAとは? カナダ就労ビザ取得の最大の関門です | カナダ留学コンパス

私のLMIA許可証とワークビザの取得までのタイムライン

カナダ渡航以前

コロナ禍前にカナダのワーキングホリデー許可証を取得、その後コロナ禍で情勢を見ていたところ特例でワーホリビザが延長できることになり、延長できるマックスまで延長(延長費用自費)。少しは落ち着いたかなと感じた2022年に日本からリモートで就活を開始し、オファーをいただいた(就活については他の場所で触れたりしているので、ここでは深く触れません)。

会社からは最終面接後オファーをもらう直前にビザについて詳しく聞かれ、1年目はワーホリ(Open Work Permit)で働くので2年目以降ワークビザのサポートをしてほしい旨を伝え、その後オファーレターをもらってサインした。

2022年7月

カナダへ渡航。会社はオンタリオ州オタワ市(カナダ首都)にある会社だが、会社がカナダ国内ならフルリモートワークを許可しており、オープンワークパーミットには居住地の制限がないため、オンタリオ州の冬の寒さが嫌だという理由と、日本と距離が近く住んでいる人もアジア系が多くて日本人として生活しやすそうという理由から、ブリティッシュコロンビア州(BC州)のグレーターバンクーバーエリアに到着し住み始める(居住地については事前に会社と相談した上で決めている。居住地によってオファーレターの年収も変わりうるので)。

渡航日にバンクーバー国際空港で、事前に取得していたワーキングホリデー許可証&延長許可証を使ってビザを有効化した。渡航日から就労開始日までは少し間があったので、当初は一旦観光ビザで入国してから、労働開始日の直前にバンクーバーから最も近いアメリカ国境Point Robertsでフラッグポーリング(ビザ取得のために国境をまたいで戻ってくること)して有効化させる予定が、最初の入国でうっかりWorkと言ってしまい、イミグレ部屋に行くことになり、その場でワーホリビザを有効化させることに。話が進んだ後に取り消しできますかと聞いたら流石にダメといわれる(オフィサーが怖かった)。

というのもワーホリを使っている期間で働いていない期間は可能な限り減らしたかったし、働いていない期間があることで、たとえばワーホリ終了後にワークビザを取れなかった場合に永住権の一部プログラムの条件にある「カナダでの就労経験1年」を満たせなくなり、ワーホリ経験のみでの永住権申請をするのが難しくなるかもしれないと聞いていたので少し落ち込んだが、無駄になった期間も半月以下と短いし、オフィサーに睨まれたくもないし、それ以上オフィサーと話するのはおそらく無駄で、諦めるしかなかった。

その後会社のイミグレ担当からメール&会社と提携したビザコンサルから連絡があり、オンラインミーティングをセットアップされ、必要と言われた下記資料を送付してミーティングを行う。現在ワーホリビザを無事取得できたのでワークビザが必要になるまであと1年あるという状況について説明し、「直近では手続きが必要なさそうなので、1月ごろにまた連絡する」といわれる。

ちなみに私の会社提携のビザコンサルはKPMGというところで、全プロセスを通じて誠実で安心してお任せできた。もしかしたら企業専門で雇えるところかもしれないので個人でビザコンサルを頼めるかは分からないけれど一応社名をシェアしておきます。

提出書類
  • コンサル会社に提出するJoint Retainerへのサイン
  • ワーホリビザの写真
  • パスポートの写真
  • 最新のレジュメ

2022年8月上旬

就労開始。ポジションはIntermediate Ruby Engineer(バックエンドのソフトウェアエンジニア)。

2022年11月

会社提携のビザコンサルからプロセスのために必要な資料を提出してほしいとの連絡のメールが届く。資料集めが大変なのと、前回「1月ごろ連絡」といわれていたことから、まだ資料集めしなくて大丈夫だろうと余裕をこいて、ちょっと忙しさにかまけてしばらく放置

2022年12月

コンサルからフォローアップメールが届き、いよいよやらなければいけないと思い、資料集め開始。

提出書類
  1. カナダ政府に提出用のビザ取得の委任状(Use of representative form. IMM5476)
  2. コンサル会社から求められたPort of Entry Questionnaire
  3. 最新のレジュメ(再度)
  4. 全てのpost-secondary diploma/degreesのCertificate(私の場合は大学を出ていないので専門学校の卒業証明を提出。学校の専攻はソフトウェアエンジニアと関係はなかった)
  5. 現在そして過去全ての会社の在籍証明(在籍期間、ポジション、業務内容、年収を入れる)(現在の会社の在籍証明は会社が出してくれたので、私側は新卒からフルタイム仕事を受けた過去3社すべての証明。3社ともこの度取得したワークビザのポジションに関連するプログラマー・ソフトウェアエンジニアのポジション。大昔にソフトウェアエンジニア以外のパートタイムジョブ経験もあったが提出せず)

12月に1-3を提出。

4について、専門学校に連絡。

在籍証明が一番大変と感じ、過去在籍会社に連絡するのも気が重く、在籍証明の入力例をコンサルから送ってもらうところまでやって力尽きて、年末年始休暇に突入。

2023年1月

年が明け、過去に在籍していた会社2社の人事総務メールアドレス宛に在籍証明を英語で送って欲しい旨を連絡。

過去に在籍していた2社は担当者が英語慣れしていなかったことがあり、こちらで入力例のドキュメントと入力してほしい業務内容の英語文を送付した。先方でサンプルに情報を入力する形でドキュメントを揃えてもらったが、スペルミスや情報に誤りありの部分を含んだドキュメントをもらったりしたので、英語の添削して修正依頼を出したり、電話番号を国際電話番号に直してもらったりなどした。

双方で内容に合意が取れたところで先方がドキュメントに手書きサインあるいは社のロゴを入れたものを送付してくれた。これら会社への連絡から最終版をもらうまで1社につき2−3週間かかった(2社並列でやり取りした)。

また在籍していたが現在は事業を終えている会社1社についてはどのような資料を送ればいいかコンサルに聞いたところ、送付するのはオファーレターと過去の給与明細でOKとのこと。但し英語の翻訳はIRCC requirementに沿う必要があり、その条件とはCertified Translatorに翻訳をしてもらうか、あるいは自身で翻訳する場合は大使館に翻訳証明を貰う必要があるとのこと。

Translation of supporting documents for applications - Canada.ca

自分で翻訳してIRCC requirementの条件を満たせなかったなど手続きになにか問題があったら困るなという不安から、Certified Translatorに過去のオファーレター&給与明細の翻訳を依頼。こちらも2週間ほどかかった。翻訳費用が自費で$200かかった(もしかしたら会社に依頼したらカバーされたかもしれないと後から気づいたが、今更遅いので仕方ない)。

Certified Translatorは州の翻訳者協会に登録されているらしく、私はBC州に在住していたので、STIBC(Society of Translators and Interpreters of British Columbia)という協会のウェブサイトから探すことができた(こちらの記事を参考にした:カナダ永住権の戸籍謄本の翻訳は誰に頼む?【公認翻訳者リスト有】 | 海外てつづきナビ

ウェブサイトで探した中で、私はこちらにお願いした:Japanese-to-English Certified Translation

やりとりも迅速でスムーズに行うことができ、品質も高い翻訳をしていただき大変ありがたかった。一点だけ、最初にもらったドキュメントには人名のスペルミスがあり直してもらう必要があったため(元ドキュメントが漢字の難しい人名で、読みが難しくよく間違えられそうな人名だったため仕方なかったと思う)いただいたドキュメントのレビューは念のため必ず自分でもしたほうが良い。

また、専門学校の英語卒業証明を受け取ったので提出したのと、現在オンライン大学(Computer Science専攻)にも在籍をしており、卒業はしていないので必要かわからなかったが、念のためこちらの在籍証明も提出した。

全ての必要なドキュメントを2023年1月末に提出し終わった。

2023年3月

3月上旬、その後連絡がないのでコンサルに聞いてみると、現在私が在籍している会社との手続きを進めているとのこと。

2023年3月24日にコンサルからLMIAの申請を提出したとの連絡が来る。

LMIAの許可が降りるまで、この時点で平均4−5週間かかるといわれた。情勢によって変わるが、最新のAverage Processing timeは政府公式から確認することが出来る:

Labour Market Impact Assessment application processing delays - Canada.ca

2023年4月

4月末に、急にコンサルから「話したいことがある」と連絡が来る。何かと思ってオンラインミーティングを受けてみると、「あなたは現在BC州にいますよね。会社があるのはオンタリオ州オタワ市なので、現在の条件ではLMIAが下りません。引越しできない場合、別の方法でビザを取得できないか検討するか、現在の条件で永住権を取得できないか検討してください。あるいはオンタリオに引越しをすれば現在のLMIAのプロセスを進められます」といわれる。

寝耳に水で、それならもっと早く教えてほしかったと思うが、ビザの情勢も刻々変わっているようなのであまり誰かを責めるわけにもいかない。

そもそも考えて見ればLMIAというのは「ローカルの人の仕事を奪わないことを条件に外国人にワークビザを出す」「現地のカナディアンを雇う努力をしたができなかったので外国人を雇う」という建前で許可されるものであり、リモートポジションでOKだというなら別に現在国外在住の人リモートのまま雇えばいいのだからビザを発行する理由がない、となるのは納得がいった。

すぐには答えが出ず、どの方法を取るかしばらく検討させてもらうことにする。念のため「ビザ取得の瞬間だけオンタリオにいるのは可能か?」と聞いたところそれはダメでLMIAサポートのワークビザで働いている間はオンタリオにいなければいけない、その後他のビザを取得してそれが場所を問わないものであれば他の場所で働くことはできるといわれる。

さらに細かく聞いてみたところ、オンタリオ州ならどこでもいいわけではなくやはりオタワ市、あるいはオタワオフィスに通える場所に住まなければいけないということがわかる。オタワオフィスに通える近隣都市といえばオタワ市を除くとオタワ川を跨ぎ州境の向こうにあるケベック州ガティノー市ぐらいだが、ケベック州は法律が違うので住むことができないといわれ、結局オタワ市しか選択肢がないという状況になる。

永住権については、元々カナダに移住する時から検討していたので、再度ポイントや情勢など検討してみたが、現在の時点ではやはり可能性が高いプログラムがないと改めて結論づける(というか、もともと永住権の可能性が高いならそもそもワークビザ取得の必要がなく最初から永住権を申請していたので、わかっていたことだった)。

というのも、 当時私は就労経験がカナダ国内で1年未満のため、永住権で申請条件を満たしているFederal Skilled Worker(Express Entry)は、永住権のポイントシステムであるComprehensive Ranking System (CRS) スコアが2023年時点かなり許可が出るためのカットラインが高く、私の条件では大学卒ではないこと、カナダの学歴がないこと、年齢が比較的高い(ミドサー)なせいでポイントがかなり低く、永住権が出る可能性が低かった。英語力でポイントを上げられるが、IELTSスコア上げに奮闘し2023年4月にOverall 7.0を取得したがそれでもまだ足りず、直近でこれ以上上げるのは苦しいと感じていた。

また日本人のソフトウェアエンジニアが永住権申請によく使っている、Express Entryのスコアを大幅に上げることが出来る州のプログラムProvincial Nominee Program (PNP) については、私がオンタリオ州の会社にBC州から働いているために、オンタリオ州のPNPにもBC州のPNPにも提出条件がない(居住地と会社所在地が同じ州でないとPNP提出条件を満たせない)ので、やはり無理だと知っていた。

以上のことから、州を跨いだ引っ越しが大変面倒だなあと思いながらも、腹を括ってオタワに住むことに決め、ビザコンサルにその旨を連絡した。

また、LMIAサポートワークビザの場合ビザが降りる瞬間にはすでにオタワに在住していなければいけない(ビザが降りてから引っ越しではだめ)ということがわかったが、その時点で住んでいた場所が8月末までの契約で、すぐには引越しができなかった。ビザは大抵提出してから降りるまで数ヶ月かかるが、万が一早く降りて困った状況になるのを防ぐため、Maintained Status(現在のビザが切れる前に次のビザの申請を提出することで、新しいビザが下りるまで現在と同じ条件で働くことが出来る一時的なステータス)を活用してビザ申請の提出をギリギリまで引き延ばし、8月末までBCに住むことができる可能性を高めることにした。

2023年6月

6月上旬、LMIA申請において追加の書類の提出を求められ、提出。

提出書類
  • カナダ政府に提出するフォーム(Application to Change Conditions, Extend my Stay or Remain in Canada as a Worker form. IMM5710)
  • 直近3ヶ月の給与明細
  • 自分の写真

6月16日、LMIAが、オフィサーにより「オタワに住むことを条件に」許可されたとの連絡が来る。

次のステップとしてWork Permitの手続きを進めることになる。許可までに時間のかかるオンライン申請かフラッグポーリングしてビザをすぐにゲットするかどちらかを選ぶようにいわれる。前述の通り私は8月末までBCに住みたかったがその時点のワーホリビザが切れるのが7月中旬なのでオンライン一択、その旨コンサルに連絡。

2023年7月

コンサルからこれまでのLMIA/ワークビザ関連の資料をまとめてPDFで送るので、ワークビザ申請前の最終確認をしてほしいと連絡をもらう。ここでもらったPDFを確認したときに見たことがない資料が一緒に入っていたが、会社・コンサルが直接政府に提出・受領したLMIAの申請証と許可証だった。このとき初めて、自分のLMIA許可レターの詳細(私の会社・コンサルがどのように私の推薦文を書いてくれていたか等)を知った。また私のワークビザが自分の条件で最大の3年の申請であることを知った。

自分側の提出情報に問題がないことを最終確認し、コンサルが言っていた、余裕を持った上での最終提出期限、7月17日にワークビザの申請を提出してもらう。

次の日、18日にコンサルを通じ、カナダ政府からPost-Filing noticeがきたよと連絡をもらう。ドキュメント内には、カナダ政府がワークビザ申請を受け取った旨、現在のワーホリビザが切れてから次に政府によりビザについての決定がなされるまでの間Maintained Statusとなる旨が記載されていた。

その後ワーホリビザが切れMaintainted Statusとなってから、以降物理ビザが届くまでカナダ国外に出ることができなくなった(厳密には出ることはできるが、戻って来たときにビザがないので、現在のステータスが切れていて働けなくなる)。

当時、ビザが降りるまでには平均145日かかると言われた。最新のAverage Processing timeは政府公式から確認することが出来る:Check processing times - Canada.ca

2023年8月

万が一8月中にビザが降りたらどうしたらいいんだろうと少しビクビクしながら(コンサルにも相談した上での決定だし可能性はかなり低かったと思うが)8月30日までBCに住み、8月31日にオンタリオ州オタワに到着、住みはじめる。無事ビザが発行される前にオタワに到着できてホッとした。

2023年11月

11月6日、バイオメトリクスが通ったとの連絡が来る。バイオメトリクスは元々ワーホリの時に取得していたので新たに取得する必要はなく前回のものをそのまま使えたようだった。

11月7日、オンラインでのワークビザのステータスがApprovedになったよとコンサルから連絡が来た!

11月14日、ビザのApprovalの電子レターが発行され、コンサルからメールで届いた。

11月30日、その後ビザが郵送されてこず、年末に国外旅行に行きたいと思っていたので少しやきもきしてコンサルにこちらから確認したところ、次の日にPriority Shippingで郵送すると連絡がある(自分からの呼びかけがやはり大事だなと思った瞬間)。FedEXのTracking Number付きで発送の連絡が来たので少し安心した。

2023年12月

12月4日、無事物理的にビザを受け取った。

これでカナダ国外に出ることも日本に一時帰国することも出来るようになった。また、仮に現在の雇用主に解雇されても、現在のビザが切れるまでカナダに滞在は出来るようになったので、解雇されたらすぐ帰国!という焦りはしばらくなくなった(ビザが切れる直前にならない限り)。

クローズドワークパーミットのため、このビザでは現在の雇用主以外の雇用主のもとで働くのは不可、さらに社内別職種へのポジションチェンジも不可(例えばエンジニアマネージャーになるなどはおそらく不可。直近で予定がないので問題ないが…)で、それをしたい場合は新たなビザが必要となる。

------

総括・振り返り

私のLMIAはGlobal Talent Stream (GTS) Category B 、ジョブタイトルに付けられるコードであるNOCは2021Versionの21232 - Software developers and programmersでした。

今回の私の場合、LMIA有効期限は2024年12月まで(許可から1年半)、ワークビザ有効期限は2026年11月まで(許可から3年)となっています。LMIAは申請時に必要なものだったと思うので、LMIAが切れても現在のワークビザがあれば2026年まで働けるのだと思います。(※ちなみに2023年10月には、LMIAの期限は最大1年となったらしいです。)

私の場合はLMIA申請提出から取得に3ヶ月、ワークビザ申請提出から取得に3ヶ月半、全体のプロセスで言うと10ヶ月以上かかりました。しかし、ここまで書いてきたように私自身がズボラで連絡を放置していた時期があったのと、途中オンタリオへの引越し時期とビザの許可時期の調整のためにワークビザ申請提出を意図的に送らせていた時期があるので、こういった問題がない場合はより早く終わらせられる可能性が高いと思います。

この期間、ワーホリ申請費用や永住権相談(プロセスには影響なし)のために個人で依頼したコンサル費用を除き、LMIAとワークビザ取得において私が個人で払った費用は、専門学校の在籍証明取得費用・過去の会社のオファーレターと給与明細の翻訳費用だけで、そのほかは全て会社に出してもらいました(あ、あと引っ越しはもちろん自費ですがさすがにそれは請求しようがない…)。

改めて振り返ってみると、もっと早い段階からLMIAがリモートポジション不可だと知っていたら、もう少し早くオタワへの引っ越し準備ができたかもしれないし、2023年7-8月の間、まだビザが出ないでほしいと願いながら過ごすようなことはなかったかもしれません。そもそも渡航前に知っていたら、わざわざ引っ越しをする必要がなくて済むよう、最初からオタワに住む選択もあったかもしれませんね。私個人的には1年間バンクーバーで過ごせて楽しい思い出があったのと、カナダ国内2都市に住むことになったのはいい経験だと思ってるので、結果的には良かったし、後悔はないのですが。

また、ほとんどの手続きは会社とコンサルにお任せできていたので安心でしたが、過去の会社の在籍証明を集めていた時期が個人的には一番不安でした。きちんと資料を集められなかったらどうしようとか、自分の落ち度で資料のなにかが間違っていたらどうしようとか考えていましたね。特に、現在はもう事業を行っていない過去在籍会社の資料がもし無かったら、本当に困っただろうと思いました。当時のオファーレター・給与明細をちゃんと取っておいてよかったです。なかったら当時のCEOに連絡する必要があったと思いますが、事業をすでに行っていない会社についての依頼を迅速に返してもらえたか、資料を作ってもらえたか。このような万が一のケースを考えると、改めて無事ビザが取れてよかったなあと思う次第です。当記事を参考にされたみなさんの中でもし将来海外就職・移住を検討されている方がいらっしゃるなら、これまでの在籍会社の雇用を証明できる資料はすべて取っておいたほうが安心かと思います。

今後についてですが、私はオンタリオに住み始めたことでオンタリオPNP(OINP)の条件を満たせるようになったので、次はOINPを使って永住権申請をしたいと思っており、それをサポートしてもらえないか会社に聞いているところです。OINPはBC PNPと比べて日本語情報が少ないので、またもし機会があったらそれについても公開できたらなと思います。

このような日本語情報が、後に続く人の参考に少しでもなれば幸いです。